乃上あつこ No.227/2024年8月14日【松】 散松葉 自己相似形の重なりに人は平和をまた見失う 散松葉 自己相似形の重なりに人は平和をまた見失う この地球上を見渡せば戦争は止まず、人々はなお... 2024.08.14 乃上あつこ
久永草太 No.226/2024年8月13日【天つ光】 迎え火を溢れ出すなり松の木が根に蓄えた天つ光は 迎え火を溢れ出すなり松の木が根に蓄えた天つ光は かわいた竹は火がつきやすいし、杉の葉も焚きつけ... 2024.08.13 久永草太
伊藤一彦 No.225/2024年8月12日【アユ】 アユヤナの簀の子に落ちし鮎の眼の天つ光を嵌(は)めてかなしも アユヤナの簀の子に落ちし鮎の眼の天つ光を嵌はめてかなしも アユタヤを知らないが、「犬の瞳に映り... 2024.08.12 伊藤一彦
大森静佳 No.224/2024年8月11日【瓦礫】 アユタヤの犬の瞳に映りこむ瓦礫のなかを遠く歩めり アユタヤの犬の瞳に映りこむ瓦礫のなかを遠く歩めり 今年の2月にタイの古都アユタヤを訪れた。頭部... 2024.08.11 大森静佳
久永草太 No.223/2024年8月10日【死】 空襲警報、そして私は死んだろう瓦礫の中で火を嗅ぎながら 空襲警報、そして私は死んだろう瓦礫の下で火を嗅ぎながら 8月10日、僕の住む宮崎市は今日から三... 2024.08.10 久永草太
伊藤一彦 No.222/2024年8月9日【水】 水求め川の岸のへに死に絶えし人をうたひき十年後に 水求め川の岸のへに死に絶えし人をうたひき十年後に 長崎に原子爆弾が落とされた今日、あらためて竹... 2024.08.09 伊藤一彦
乃上あつこ No.221/2024年8月8日【酷・名】 つぎつぎと学名溶ける酷暑日の植物動物われら水飲む つぎつぎと学名溶ける酷暑日の植物動物われら水飲む 暑い暑いと言うのも聞くのも飽きてきた頃だが、... 2024.08.08 乃上あつこ
久永草太 No.220/2024年8月7日【草】 残酷になれる私が名を知らぬまま抜いてゆく夏の草の芽 残酷になれる私が名を知らぬまま抜いてゆく夏の草の芽 職場の駐車場や植え込みの草抜きをする。コミ... 2024.08.07 久永草太
伊藤一彦 No.219/2024年8月6日【夜光】 花よりも草、動よりも静、川は下(しも)よりも上(かみ)、日子(ひこ)よりも夜光 花よりも草、動よりも静、川は下しもよりも上かみ、日子ひこよりも夜光 この「いちごつみ」のメンバ... 2024.08.06 伊藤一彦