No.251/2024年9月7日【秋】 水が水の薄皮剥いで落ちる朝 秋の光はこまかく揺れて

乃上あつこ

やっと涼しくなってきた。快適な温度にまで下がると気持ちにも余裕が生まれて、周囲のいろいろなものがいつもよりきれいに見える。水はより一層透明度が増し、光は一層繊細に光る。私は8月末から9月中旬までが特に好きだ。もっと季節が進むと、また秋の花粉が飛び始めてしまう。今のうちに外の空気を思い切り吸っておこう。

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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