思い出の痩せやすき夏ばかり来て釜揚げしらすの味が平たい
台風サンサンに翻弄された1週間でしたね。木曜日、渋谷で「NHK短歌」の収録を終えて京都に戻ろうとしたところ、なんと新幹線が運転見合わせ。急遽延泊して、翌日は「塔」全国大会in京都への参加をあきらめざるをえなかった友人たちと思いがけずランチできて楽しかったです。夏はいちばん好きな季節ですが、夏の終わりは何となく不安な、落ち着かない気持ちになります。
作者/大森静佳(おおもりしずか)

1989年、岡山県生まれ。「京大短歌」を経て「塔」短歌会編集委員。2010年に第56回角川短歌賞を受賞。歌集に『てのひらを燃やす』、『カミーユ』、『ヘクタール』がある。京都市在住。
コメント