No.239/2024年8月26日【浮】 眼球をゆるませる午後心臓も夏雲めいてやや浮き上がる

乃上あつこ
くじらさん
くじらさん

お誕生日特別企画! 8月28日、乃上あつこの誕生日をお祝いして、「前の歌」と「乃上あつこ」の文字列から一語ずつ摘む「二語摘み」にみんなで挑戦します。

銀座三丁目のガラス張りのスタジオでヨガをしている。朝と昼は陽光が差して清々しく、夜は夜景がきれいだ。レッスンの最後には、体のパーツごとに順番に力を抜いていく。インストラクターの誘導により、普段気にしていない眼球や奥歯、頭皮までもゆっくり弛緩してゆくと、ある瞬間にふと体ごと浮き上がっていくような感覚になる。この浮遊感がやみつきになる。

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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