No.226/2024年8月13日【天つ光】 迎え火を溢れ出すなり松の木が根に蓄えた天つ光は

久永草太

かわいた竹は火がつきやすいし、杉の葉も焚きつけに良い。けれど松明のよく燃えるのと比べてしまうと、こちらに軍配が上がってしまう。松の根っこというのはどうしてこうも面白いくらい明るく燃え上がるのだろう。生きているうちに光合成で蓄えた養分が、松脂(まつやに)が、ちりちり滲み出してくる。今日から盂蘭盆会。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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