その猫を「しろくろ」と呼ぶじいちゃんと「さんぼんあし」と呼ぶ我の誤差
祖父(伊藤一彦ではなく、ほんとうの祖父)の家にときどき遊びに来る猫がいる。後脚が片方なくて、三本足でウサギのようにひょこひょこ動く、白黒の猫。我々人間風情がなんと呼ぼうとも、知ったこっちゃなかろうが、しかしなかなかどうして祖父は好かれていて、私はいつも逃げられる。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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