プレスリー、ポール・アンカにニール・セダカ感情を立て聴ききサッチモも
ろかさんが、電車のなかでイヤホンを耳に没頭しているのがよくわかる。下の句の句またがりがいい。「音楽の立/体感のなか」は「音楽の律/体幹のなか」とも読める。私は高校生の時、勉強のためという名目で広い知人の家の離れの一軒家を借りていた。勉強はしないで、好きな本を読んだり、ラジオで音楽を聞いたりしていた。ロックンロールのエルビス・プレスリを初めとしてアメリカのポピュラー・ミュジックだった。ろかさんは1950年代から60年代にかけてのこれらの音楽をきいたことがあるだろうか。あつこさんや草太さんはどうですか。
作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)
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1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。
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