楔形文字のごとくに悩みいて割れば散らかる煎餅の屑
人類最古の文字、メソポタミア文明の楔形文字。という風に習った記憶があるのだが、シュメール語に始まり、ヒッタイト語とかアッカド語とか、結構多くの言語を内包しているらしい。途絶えた言葉を拾い直していく、という途方もない作業に比べれば、歌集のタイトルをどうするかという悩みなど、些細なことかもしれない。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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