No.174/2024年6月22日【夏至】 夏至の日を過ぎて始まる引き算のわれも光を吸った一人か

乃上あつこ

冬至から夏至までは太陽の光が足し算のように増えて行き、夏至から冬至へ光の引き算が始まる。北半球に身を置く私達は、これから減り続ける光を見届ける。人間は太陽に対して常に受動的だ。自分の意思で生きていると思っている日々は、こんなにも受動的な光の下での日々であることを改めて思う。

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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