No.167/2024年6月15日【猛獣】 乳色の歯を尖らせて猛獣になるかもしれぬ子猫のあくび

久永草太

猛獣とはなにもライオンのことばかりを言うのではないのだな、と診察台で大暴れする猫を見るにつけ思う。犬も猫も人間と同じで、子どものうちが社会化期なので、この間になるべく人間を含む他の動物たちと触れ合うことで、猛獣ルートを回避できる。と、動物行動学の教科書的には習うのだけれど、やはり天性の猛獣気質の子はいるようで、なかなか難しい分野だ。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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