No.138/2024年5月17日【海】 三方を海が迫れる部屋におり我は岬となって波受く

乃上あつこ

5月19日の「若山牧水顕彰しまなみ大会」に参加できず、とても残念だ。私はせめて行った気になることにした。牧水の紀行文「島三題」の岩城島の部分を読んで、牧水の泊まった部屋を想像した。海の中に突き出た位置に建てられた友人宅の離れに、牧水は泊まったそうだ。行き交う船や飯蛸などの描写がとてもリアルで実景が目に浮かぶ。いつか岩城島に行ってみたい。

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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