うすあおく暮れゆく家をいとしみて水中都市のような眠たさ
伊藤先生は春の空で中村草田男を思い出しますか。僕は宮沢賢治の「あゝいゝな せいせいするな」(雲の信号)を思い出す。そんなせいせいするほど晴れた日の暮れ方、家の中が仄暗くなるころ、電灯をつけるのをじっと我慢すると、青い光が家全体に満ちる時間がある。この青さが好きで、灯りをつけずに薄暗い風呂に入っているという話をすると、たいてい不気味がられてしまって悲しい。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
コメント
うすあお、わかります❗️私も暮れ切るまで、電灯つけません。