左足ばかりほどけて靴紐に注目獲得行動の春
歩き方の癖だろうか、左足の靴紐ばかりがほどける。その度ごとにギリッと結び直すのだけれど、またほどけるのは左足、構ってほしいのかとすら思う。右足の靴紐はお利口で、ほどけて人間をしゃがませるという悪戯をほとんど仕掛けて来ない。右を褒めてやるべきところを、結局構ってさんの左にばかりかかずらっていて、思う壺である。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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