身体の拡張のごとく活字あり深淵に浮かぶイッキャクノイス
マクルーハンの『グーテンベルクの銀河系』では、印刷技術の発達による文字文化について語られている。人間は身体感覚の拡張として道具を作り出す性質がある。印刷された活字は視覚機能の拡張と捉えられている。さらに表音文字によって、意味と表現の分裂が生じた。技術革新が人間に与える作用について考えさせられる。
作者/乃上あつこ(のがみあつこ)
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1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。
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