No.76/2024年3月16日【島】 泳ぎ着きし小島のように祖母がいて改札口で我を迎える

久永草太

飛行機で伊丹空港へ、そこからリムジンバスと電車とを乗り継いで、いま神戸に来ている。新型コロナが流行って以来なかなか訪ねられなかった祖母に、五年ぶりにやっと会えてうれしい。駅まで迎えに来てくれて、知らない道をずんずん案内してくれる小柄な祖母をこんなにも頼もしく思う。今日は姫路城を巡る予定。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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