築三百万年の宮崎平野に住む築八十年の我はちくちく
26歳の草太さんの「築二十六年」の表現が面白く、感心した。そして、早速「いちごつみ」した。私が住んでいる宮崎平野は三百万年前にできたという説を聞いたことがある。そして、草太さんが「築二十六年」だったら、私は「築八十年」。地震が来たら、ひとたまりもない中古も中古のあぶない住宅、いや老年だ。「ちくちく」ぐらいならいいが、事があったらそれではすまないに違いない。
作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)
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1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。
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