No.70/2024年3月10日【路上】 菜の花を摘みて帰れば家までの路上に流れだす金の川

久永草太

銀の歌が続いたので、金の歌を。散歩道に菜の花がたくさん咲いていて、何本か失敬して帰る。ゆさゆさ揺れるたびに花弁は散って、お腹を空かせたヘンゼルとグレーテルなら我が家まで辿って来そうな道標である。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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