弥生土器のごとやさしい静かさで花を抱えて立っている人
まさか伊藤先生から「ワンダーネット」という解剖用語を聞くとは(3月2日参照)。冬のツル類やカモ類が脚から体温を奪われないようにする特殊な血管網のこと。『ツルはなぜ1本足で眠るのか』という、小学生の頃の愛読書を懐かしく思い出す。
さてそんな厳しい冬も去り、送別の春である。街行けば、花束を持っている人をよく見る。あの人のは貰った花だろうか、あげる花だろうか。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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