No.55/2024年2月24日【痛】 口内炎痛みて起きる朝焼けに焼き尽くしたし紙という紙

久永草太

昨日噛んだ唇に口内炎ができた。すなわち不幸である。何を食っても味覚を痛覚が上回り、しかも腫れて膨らむからより一層同じところを噛みやすくなる。治すためにビタミンB群を含む食品を摂るのさえ痛い。なぜ神はこんなにもあんまりな病をおつくりになったのか。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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