二月十四日は去りきむらぎもの心ばかりの教室だった
義理チョコや友チョコが普及してきた時期だったこともあり、中高生の頃のバレンタインデーは恋愛イベントというよりもむしろ、みんなで手作りお菓子を持ち寄って食べる日、という印象が強かったような気がする。「焼いてみたんだけど、口の水分めっちゃ奪う物質ができた」と言っていたあの子のクッキーが忘れられない。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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