No.26/2024年1月26日【無】 「無」は袖を翻し舞う人と知り虚無はむなしき雨乞いの舞

乃上あつこ

「無」という漢字は、意味の割になんだか騒がしい。衣の袖に飾りをつけ、その袖を翻して舞う人の姿を表しているという。雨乞いの舞がルーツだとか。古代から人は天に向かって舞っていた。思い通りにならない日々に、今日も「無」がジタバタとステップを踏んでいる。 

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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