No.22/2024年1月22日【噛み】 恋しても抱くことできず口惜しくて噛みし手の味一生(ひとよ)忘れず

伊藤一彦

エデンの園の蛇は言葉を話すことができ賢かったからイブを誘惑して智恵を与えることができたのだ。そのため神の罰をうけ手も足もうしなったけれども。草太さん、左手も心臓も噛ませてやればよかったのに。

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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