No.21/2024年1月21日【蛇】 もし叶うなら見せてくれかつて我が右手を噛みし蛇の余生を

久永草太

うちの納屋に棲みついてたアオダイショウに噛まれたことがある。若山牧水に〈うらこひしさやかに恋とならぬまに別れて遠きさまざまの人〉という名歌があるが、あの蛇今ごろどうしているだろう、と気になるこれはまさか恋ではあるまいな。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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