No.17/2024年1月17日【戦】 戦争が地震が地図から削り取る地名はいつしか祈りのことば

乃上あつこ

被災状況を告げる報道が、繰り返しその土地の名を呼ぶ。私は自分の無力さを嘆きつつ、せめて祈りを発して、その地名を祈りで包み込むようにして、耳に受けたいと思う。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災も甚大な被害をもたらした。今日も寒さが厳しい。今朝吐く息はいつもより白い。 

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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