当然の酬いと言へど収まらぬ心はいららもて応へたり
昨日の久永さんのうたを読んで、「いらら」という言葉をはじめて知った。草木の刺(とげ)で、刺刺(いらいら)の変化したものらしい。わたしにも秘かに持っている刺があって、ときどきそれでささやかな抵抗をこころみたりもするが、それが却って自分自身を刺したりもするのだから、困ったことである。
作者/山下翔(やましたしょう)

1990年、長崎県生まれ。福岡市在住。「やまなみ」所属、「ざんぼあ」編集同人。2007年ごろ、短歌を始める。歌集に『温泉』『meal』。現在、長崎新聞に「ぶらぶら短歌日記」連載中。
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