No.449/2025年3月24日【物語】 交差点が四つに区切る物語べつのわたしとすっと目が合う

乃上あつこ

銀座には大きな交差点が二つある。四丁目交差点と数寄屋橋交差点だ。信号の変わるタイミングによって、生活に二、三分のズレが生じる。この微差によって、異なる出来事が起きて、異なる人生を歩んでいたかもしれないと時々思う。

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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