青のそら胸にひろがり明日ゆく日向の旅の荷がまとまらず
あるときは、セーターを着て行ったら宮崎の人は半袖で出迎えてくれた。
またあるときは、悲しい気持ちを抱えて行ったら宮崎の人は大きく手を振って出迎えてくれた。
空港の空はいつも青かった。
宮崎への旅はいつもうれしい。うれしいとなぜか気持ちも荷物もまとまらなくなる。
作者/小島ゆかり(こじまゆかり)

1956年、愛知県生まれ。「コスモス」代表。短歌甲子園(盛岡)特別審査員、高校生万葉短歌バトル(高岡)判者。若山牧水賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など。
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