三台の自転車がまつ三人の冒険帰り風の枯野に
子ども用自転車が並んでとまっていて、しかし子どもの姿は見えなかった。施錠もされておらず、ずいぶん無防備である。でも鍵のことなんか頭をよぎらないくらいの冒険が、その子たちを惹きつけたんだろう。そういう冒険を最後にしたのはいつだろう。
作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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