No.416/2025年2月19日【振りまはす】 振りまはすといへばこやつだ爛々と目をぎらつかせ偽薬(プラセボ)を撒く

伊藤一彦

宮崎国際音楽祭でムーティの指揮による交響曲を聞いたことがある。演奏はもちろんすばらしかったが、ムーティの身ぶりが大きくリズミカルな指揮ぶりも印象的だった。乃上さんの実家の猫の名のムーティはしゃれていますね。愛猫が一家を振りまわすのはかわいいとしても、世界を振りまわすのはやめてほしいと思うのはいうまでもなくあの男。男の名前を詠みこんで一首をつくった。ウクライナの停戦交渉のリーダーシップも、自身の手柄にし、さらにウクライナのレアアースを狙っているという専門家の声が聞こえる。

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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