今日までをかけてふくらみ明日しぼむ花のごとしもチョコ売り場過ぐ
バレンタインである。スーパーに特設され、かつ日に日に拡張されてくるバレンタイン用のチョコレートコーナーを見ると、こんなにも世の中にはチョコがあるのか、と圧倒される。あふれんばかりである。クリスマスでもお正月でもそうだけれど、こういうコーナーが、その日を過ぎると一瞬でなくなってしまう様は、少し切ない。たとえそれが苦手なチョコの売り場だろうとも。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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