No.401/2025年2月4日【世】 いくたびの世を知りてゐる水ならむしみじみと濡るきさらぎの雨に

伊藤一彦

小島さんのニシキヘビも乃上さんのテナガザルも面白かった。私も動物の歌を詠みたかったが、できなかった。せめて雨を生きものとして詠んでみた。宮崎の2月1日は雨だった。プロ野球の5球団が宮崎はキャンプしているが、初日から雨だった。地元では○○が来ると雨になるとまことしやかに言われている。昨日は立春で、菓子舗虎彦のおいしい立春大福を食べた。一雨ごとに春が近づく季節である。

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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