過去世の名残のひとつ我にあり白手手長猿ナナちゃんとして
小島さんの歌のように、アミニシキヘビの五メートルの体長ってどんな感じがするんでしょうね。長くてつくづく見てしまうものは、自分の腕です。身長165センチということを考慮しても、私の腕は長すぎる。ヨガで腕を伸ばすとき、湯船に腕を浮かべるとき、長いなぁ〜と自分で思う。以前テレビで白手手長猿のナナちゃんを見たとき、私は過去世の記憶が蘇った気がした。物を取るにはとても便利なので、女性ばかりの職場でこの長い腕が役立っている。
作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。
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