逝く間際わたしは何を見るだろう切れそうな街灯の明滅
一度だけ気絶したことがある。中学生の夏、家で座布団から立ち上がって、そのまま立ちくらんで倒れた。倒れがてら母親に頭突きをかましたらしい。10秒程度ののち、「なにs◎△$♪×¥○&%#?!……ぃぶんの体重くらい自分で支えなさい!」という母の声で目が覚める。僕も頭を打ったはずなのだが、意識がなかったせいか全然痛くなかった。
作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
コメント