若きらの心に津波おこしたり堺雅人といふ激震は
この前の日曜日に、堺雅人さんとひさしぶりに公開対談をした。宮崎市制100周年記念のt-クイベントだった。さすが堺さんの人気で1700名が宮崎市の市民文化ホールに集まった。テーマは「宮崎のミライ」だったが、彼の宮崎での高校時代の思い出から始まって、エピソードをふんだんに交えたその後の演劇人生と演劇観は聴衆を圧倒的な魅力で引きつけた。
高校生や大学生が多数招待されて会場に来ていたが彼らは心を激しく揺さぶられたようだ。高校生からの質問もあった。たとえば「「効率のよい台詞の覚え方は?」。堺さんはすかさず答えた。「効率なんてそんなことを考えているより、台詞を一回でも二回でも口に出して覚えよ」。
作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)
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1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。
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