No.370/2025年1月4日【凧・風】 こんな日に心で揚げる凧があり大人になっても強風が好き

久永草太

ただでさえ寒いのに風までふくと嫌になってしまう。風の子などと呼ばれた子ども時代の体はとうに過ぎ去り、外を歩こうものなら生命維持で精一杯である。けれど、青いくるみもすっぱいかりんも吹き飛ぶような強風ともなると、かえってなんだかわくわくしてくる自分もいる。風に煽られて、レジ袋が天高く舞い上がっていった。

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

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