結婚を不要とまでは言い切れず炒飯にグリーンピース鮮鮮
週末に伊藤先生、乃上さんと飲んで、ほろ酔ってきたところで、結婚観の話題になった。何年か前の自分であれば「みなさまは幸せになるのに二人がかりの仕事だったようですが! あたしゃ一人で片付けてみせましょうぞ!」と酒毒まかせに豪語していただろう。けれど……と思う。伊藤先生が「価値観の違う人と一緒にいて気づけることもあるなあ」と言っていて、そこは確かに羨ましい。僕は炒飯のグリーンピースはそんなに好きじゃないけれど、でも、グリーンピースが好きな人の需要や、彩りとしての機能や、栄養素など、理由があってそこにある。そんなに好きじゃなくても、不要とまでは言い切れないもの。グリーンピースを飲みこむように、結婚を受け入れる日、がいつか来るんだろうか、僕に。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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