No.342/2024年12月7日【さいえん】 再縁の教へ子のよき妻を得て不承にあらぬ婦唱夫随よ

伊藤一彦

今日は第23回の「全国ふれあい短歌大会」である。全国の要介護・要支援の高齢者、ならびにその高齢者を支える人たちの全国唯一の大会である。三千首以上の応募があり、百歳を超える高齢者の応募が今年も二十二名あった。昨年は「親が決め時代遅れの見合婚今こそ言おう好きだよ千恵子」の最優秀の作が特に話題になった。九十七歳の長倉幸夫さんの歌で、授賞式の直前にその千恵子さんが亡くなられるという悲しみのなかで出席された。今年も心に残るよい作品が多数寄せられた。今日の表彰式で入賞した皆さんとお会いするのがが楽しみである。作品の講評は私が司会して、河野俊嗣県知事、町川安久県社協会長、チェリストの浜砂なぎささん、そして久永草太さんでおこなう。入賞の皆さんにインタビューするのも楽しみである。

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

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