No.284/2024年10月10日【敵】 季節にも敵味方ありはふはふと肉まん二十円の値上がり

乃上あつこ

「味方」という言葉も不思議で調べてみた。やはり「み」は敬意を表す接頭語で、古くは「御方」と書いたそうだ。当て字として「味」が使われるようになった。最近は寒くなってきて、肉まんがおいしい季節になった。熱々の肉まんは、寒い季節の味方だ。今年は季節が進むにつれ、様々な物価が上がる。物価上昇の面から見れば、季節が進むこと自体が庶民の敵のようにも見える。

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

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