寝汗のシャツをガバリと脱げば心地良し助兵衛な風に背を撫でさせる
夜はずいぶん過ごしやすい気温になってきた。しかしまだ体の方がうまく順応していなくて、変な寝汗をかいて起きてしまうことがある。じっとりと湿ったシャツを脱いで、半裸のまましばらくぼうっと、布団の上で胡座をかいていると、窓から夜風が覗きにでも来たように、カーテンをめくって入ってくる。すけべな奴だが、まあ、涼しいから許してやる。
作者/久永草太(ひさながそうた)
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1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。
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