「三世代のいちごつみ」について

〈三世代のいちごつみ 短歌でつなぐ365日〉は、伊藤一彦、乃上あつこ、久永草太の三人で詠みつないでいく短歌のリレープロジェクトです。

2024年1月1日スタートで、365日毎日更新をめざしています。

そもそも「いちごつみ」とは

「いちごつみ」は短歌をリレーしていく遊びのひとつです。
前の人が詠んだ歌から好きな一語(いちご)を摘んできて、その一語を詠み込んで歌を作る、そしてまた次の人へ、と短歌を詠みつないでいきます。

相手の語彙の畑から一語を収穫できるので、普段自分があまり使わないような言葉と出会えることが「いちごつみ」の面白さです。

二人でやることも、もっと多くのメンバーで回していくこともあり、それぞれで少しずつ異なったルールがあるようです。

いちごつみルールのバリエーション

  • 二語摘み 可・不可
  • 連続で同じ語を摘む 可・不可
  • かなづかいの変更 可・不可
  • 動詞の活用 可・不可 など……

私たちのいちごつみルール

さて、伊藤、乃上、久永の三人で回すいちごつみのルールといいますと

  • 一語摘む(努力義務)
         ……以上!

でございます。

とにかく毎日更新が目標、いい歌ができればそれが一番! というスタンスですので、禁止事項は全くありません。二語摘みも、読み方や表記を変えることも、さらには連想で詠むこともすべて各々の裁量、おもいおもいの摘み方でいちごを収穫してまいります。

そんな、ゆるいルールではありますが、温かく寛大な気持ちで見守っていただければ幸いです。

三世代、三人のご紹介

いちごつみをする我々三人を改めてご紹介いたします。

伊藤一彦(祖父)

作者/伊藤一彦(いとうかずひこ)

1943年、宮崎市生まれ。「心の花」会員。「現代短歌 南の会」代表。若山牧水記念文学館長。読売文学賞、寺山修司短歌賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞など受賞多数。

この企画の言い出しっぺ、三人の中では祖父ポジションです。三人のいちごつみは2024年1月1日、伊藤先生の歌からスタートを切ります。

乃上あつこ(母)

作者/乃上あつこ(のがみあつこ)

1976年、横浜市生まれ。東京女子大学文理学部卒。中国留学を経て現在は銀座の美容施設に勤務。2014年から短歌を始め、第三十一回玲瓏賞受賞。現在は玲瓏、現代短歌南の会「梁」、牧水研究会に所属。

三人の中で唯一のいちごつみ経験者。彼女が伊藤先生に「いちごつみ」という遊びを教えたところからすべてが始まりました。お母さんポジションです。

久永草太(孫)

作者/久永草太(ひさながそうた)

1998年、宮崎市生まれ。宮崎西高文芸部で短歌を始める。宮崎大学在学中は宮崎大学短歌会で活動、第三十四回歌壇賞を受賞する。現在は牧水・短歌甲子園OBOG会「みなと」、「現代短歌 南の会」、「心の花」所属。獣医師。

伊藤先生に誘われていちごつみ初チャレンジの孫ポジションです。このサイトの中の人もやっています。

いちごを摘む順番

月ごとに順番を逆回転します。

1月は伊藤→乃上→久永→……

2月は久永→乃上→伊藤→……

といった具合です。
「祖父は孫の歌からどの一語を摘むのか?」「母の語彙は祖父と孫の一語にどう揺らぐのか?」など、そのときどきの順番が引き起こす化学反応にご期待ください。

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