伊藤一彦 No.60/2024年2月29日【骨】 身の死にてしまへば「骨(コツ)」だ生きて動く身を支へゐるときは「骨(ほね)」なのに 身の死にてしまへば「骨コツ」だ生きて動く身を支へゐるときは「骨ほね」なのに 「骨(コツ)」を広... 2024.02.29 伊藤一彦
乃上あつこ No.59/2024年2月28日【骨】 人骨と呼べば人類代表になった気がするわたしの骨も 人骨と呼べば人類代表になった気がするわたしの骨も 骨を「人骨」と言っただけで、古墳や石室から出... 2024.02.28 乃上あつこ
久永草太 No.58/2024年2月27日【にくむ】 にくんでも仕方なきもの数多く梭子魚(かます)の小骨にゅっと吐き出す にくんでも仕方なきもの数多く梭子魚かますの小骨にゅっと吐き出す 人前で食べるのを躊躇してしまう... 2024.02.27 久永草太
伊藤一彦 No.57/2024年2月26日【売】 わが子すらにくむことあるとうたひたる人に売犬愛(いとし)める歌 わが子すらにくむことあるとうたひたる人に売犬愛いとしめる歌 昨日は斎藤茂吉の命日だった。混沌が... 2024.02.26 伊藤一彦
乃上あつこ No.56/2024年2月25日【焼】 焼売のグリンピースは消え去りて開くことなき緑の眼(まなこ) 焼売のグリンピースは消え去りて開くことなき緑の眼まなこ 口内炎は小さな点なのに、反乱軍のような... 2024.02.25 乃上あつこ
久永草太 No.55/2024年2月24日【痛】 口内炎痛みて起きる朝焼けに焼き尽くしたし紙という紙 口内炎痛みて起きる朝焼けに焼き尽くしたし紙という紙 昨日噛んだ唇に口内炎ができた。すなわち不幸... 2024.02.24 久永草太
伊藤一彦 No.54/2024年2月23日【半】 痛ましき思ひはてなし迢(はる)かなる能登半島の羽咋(はくひ)の御墓 痛ましき思ひはてなし迢はるかなる能登半島の羽咋はくひの御墓 今からもう三十年前に成だろうか。金... 2024.02.23 伊藤一彦
乃上あつこ No.53/2024年2月22日【付】 付箋紙に吹く春風のはたはたと半分は冬に付着している 付箋紙に吹く春風のはたはたと半分は冬に付着している 今の時期の気候は、まさに三寒四温。被災地の... 2024.02.22 乃上あつこ
久永草太 No.52/2024年2月21日【くやしさ】 東京ドーム二個分というくやしさを片付けている人らいる今 東京ドーム二個分というくやしさを片付けている人らいる今 能登半島地震の災害廃棄物は、石川県全体... 2024.02.21 久永草太