伊藤一彦 No.28/2024年1月28日【シャツ】 寒き夜に「襯衣(シャツ)」の「襯(しん)」の字書きてをり誰の身を温めむとするか 寒き夜に「襯衣シャツ」の「襯しん」の字書きてをり誰の身を温めむとするか 草太さんの歌から高野公... 2024.01.28 伊藤一彦
伊藤一彦 No.25/2024年1月25日【さんさん】 黄のかくす真白なる身を無となししわかものを視よ惨々たるを 黄のかくす真白なる身を無となししわかものを視よ惨々たるを たかが晩白柚、されど晩白柚。さすが草... 2024.01.25 伊藤一彦
伊藤一彦 No.22/2024年1月22日【噛み】 恋しても抱くことできず口惜しくて噛みし手の味一生(ひとよ)忘れず 恋しても抱くことできず口惜しくて噛みし手の味一生ひとよ忘れず エデンの園の蛇は言葉を話すことが... 2024.01.22 伊藤一彦
伊藤一彦 No.19/2024年1月19日【ねこのまなこ】 君さがす木の間に迷ひわうごんの絵踏みかさねるわれ思ひきや 君さがす木の間に迷ひわうごんの絵踏みかさねるわれ思ひきや さすが獣医師の草太さん。だが、動かな... 2024.01.19 伊藤一彦
伊藤一彦 No.16/2024年1月16日【はっこうとふはい】 八紘と不敗かかげて愚かなる戦(いくさ)始めしこの前のわれら 八紘と不敗かかげて愚かなる戦いくさ始めしこの前のわれら 八紘といえば「八紘一宇」の日本の戦争ス... 2024.01.16 伊藤一彦
伊藤一彦 No.13/2024年1月13日【膨】 さていかな一日生くる膨大な死者の数報じる新聞閉ぢて さていかな一日生くる膨大な死者の数報じる新聞閉ぢて 戦争や内乱がおこると、痛ましい死者の数が報... 2024.01.13 伊藤一彦
伊藤一彦 No.10/2024年1月10日【ごみ】 吾味(ごみ)駅も高千穂線も消えにけり影待(かげまち)駅も深角(ふかすみ)駅も 吾味ごみ駅も高千穂線も消えにけり影待かげまち駅も深角ふかすみ駅も 台風の被害によって廃線となっ... 2024.01.10 伊藤一彦
伊藤一彦 No.7/2024年1月7日【鮨】 鮨を食べ酒飲みてゐる若きらに酢締めにしたき一人がまじる 鮨を食べ酒飲みてゐる若きらに酢締めにしたき一人がまじる 若者をうらやむ老人になったら人生はもう... 2024.01.07 伊藤一彦
伊藤一彦 No.4/2024年1月4日【風呂】 夜の風呂に湯と語りゐるシン孤独ほとほと見えぬ仏なりけり 夜の風呂に湯と語りゐるシン孤独ほとほと見えぬ仏なりけり 夜遅く風呂に入ってあっという間にすぎた... 2024.01.04 伊藤一彦
伊藤一彦 No.1/2024年1月1日 八十まで夢の一期を狂ふなく生きて元旦酒もて罰す 八十まで夢の一期を狂ふなく生きて元旦酒もて罰す 娘の年代のあつこさん、孫の年代の草太さんとの「い... 2024.01.01 伊藤一彦