大森静佳

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No.273/2024年9月29日【陸地】 わたしという陸地を放浪してほしい一行の詩よ草をあつめて

わたしという陸地を放浪してほしい一行の詩よ草をあつめて 西東三鬼の句「水枕ガバリと寒い海がある...
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No.266/2024年9月22日【として】 静脈と動脈として午後四時の『ネフスキイ』から垂れてくる紐

静脈と動脈として午後四時の『ネフスキイ』から垂れてくる紐 今日、京都で開催される「後期・岡井隆...
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No.259/2024年9月15日【飛】 咳をする あなたを思う 透明な飛行機が喉にせりあがる昼

咳をする あなたを思う 透明な飛行機が喉にせりあがる昼 意志に反して咳き込むとき、妙に自分の存...
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No.252/2024年9月8日【こまかく】 黒鍵と白鍵こまかくふるえつつ鱗のごとしあなたのゆびに

黒鍵と白鍵こまかくふるえつつ鱗のごとしあなたのゆびに きのうの午後は、ピアニストで歌人でもある...
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No.245/2024年9月1日【ばかり】 思い出の痩せやすき夏ばかり来て釜揚げしらすの味が平たい

思い出の痩せやすき夏ばかり来て釜揚げしらすの味が平たい 台風サンサンに翻弄された1週間でしたね...
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No.231/2024年8月18日【一枚】 一生に一枚の舌そよがせて今夜は冷やす〈蒼空〉の辺に

一生に一枚の舌そよがせて今夜は冷やす〈蒼空〉の辺に 〈蒼空〉は京都伏見「藤岡酒造」の純米酒。な...
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No.224/2024年8月11日【瓦礫】 アユタヤの犬の瞳に映りこむ瓦礫のなかを遠く歩めり

アユタヤの犬の瞳に映りこむ瓦礫のなかを遠く歩めり 今年の2月にタイの古都アユタヤを訪れた。頭部...
今日の短歌

No.217/2024年8月4日【剃】 眉剃ればすこし涼しい眉間から狗尾草(えのころ)へ吹く風を見ている

眉剃ればすこし涼しい眉間から狗尾草えのころへ吹く風を見ている 今日は夫の誕生日なのでケーキを食...
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