今日の短歌

大森静佳

No.231/2024年8月18日【一枚】 一生に一枚の舌そよがせて今夜は冷やす〈蒼空〉の辺に

一生に一枚の舌そよがせて今夜は冷やす〈蒼空〉の辺に 〈蒼空〉は京都伏見「藤岡酒造」の純米酒。な...
乃上あつこ

No.230/2024年8月17日【日向】 流星を日向に降らす言の葉の一枚ずつに触れてみたくて

流星を日向に降らす言の葉の一枚ずつに触れてみたくて 今日から開催される牧水・短歌甲子園を、私は...
久永草太

No.229/2024年8月16日【散】 散り散りになりて暮らしてまた集うアメンボの如き我ら日向に

散り散りになりて暮らしてまた集うアメンボの如き我ら日向に 明日から宮崎県日向市で開催される第1...
伊藤一彦

No.228/2024年8月15日【散】 散華せし、させられし兄たちの心思『きけわだつみのこえ』に知りき

散華せし、させられし兄たちの心思『きけわだつみのこえ』に知りき 昭和20年8月15日の記憶は私...
乃上あつこ

No.227/2024年8月14日【松】 散松葉 自己相似形の重なりに人は平和をまた見失う

散松葉 自己相似形の重なりに人は平和をまた見失う この地球上を見渡せば戦争は止まず、人々はなお...
久永草太

No.226/2024年8月13日【天つ光】 迎え火を溢れ出すなり松の木が根に蓄えた天つ光は

迎え火を溢れ出すなり松の木が根に蓄えた天つ光は かわいた竹は火がつきやすいし、杉の葉も焚きつけ...
伊藤一彦

No.225/2024年8月12日【アユ】 アユヤナの簀の子に落ちし鮎の眼の天つ光を嵌(は)めてかなしも

アユヤナの簀の子に落ちし鮎の眼の天つ光を嵌はめてかなしも アユタヤを知らないが、「犬の瞳に映り...
大森静佳

No.224/2024年8月11日【瓦礫】 アユタヤの犬の瞳に映りこむ瓦礫のなかを遠く歩めり

アユタヤの犬の瞳に映りこむ瓦礫のなかを遠く歩めり 今年の2月にタイの古都アユタヤを訪れた。頭部...
久永草太

No.223/2024年8月10日【死】 空襲警報、そして私は死んだろう瓦礫の中で火を嗅ぎながら

空襲警報、そして私は死んだろう瓦礫の下で火を嗅ぎながら 8月10日、僕の住む宮崎市は今日から三...
伊藤一彦

No.222/2024年8月9日【水】 水求め川の岸のへに死に絶えし人をうたひき十年後に

水求め川の岸のへに死に絶えし人をうたひき十年後に 長崎に原子爆弾が落とされた今日、あらためて竹...
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